はり・灸・マッサージいろいろ


いわゆる五十肩(四十でも六十でも)で来院される方があります。英語で言う「フローズンショルダー」で、原因はいろいろですが肩が上がらないという症状でひとまとめにしてあります。放っておいても一年程で痛みが無くなるとも言われていますが、服の袖を通せないなど生活に不自由が発生します。痛みの程度も色々で、一部の動きが制限されるだけの場合もあります。症状によっては腕や肩の筋肉の緊張が関係しているだけのことも少なくありません。その場合は腕全体の緊張をとるマッサージや痛みのポイントにハリやお灸をすると軽減されます。先ずは前後方向や横方向のどの動きが痛みを感じるか、どの位置まで上げると制限されるかを確認し、それから関係する筋肉の緊張を緩和してみると意外と動きがスムーズになります。五十肩に似ているが軽度の運動制限である場合は比較的早く回復します。また背中や頚の緊張が関係していることもあるので、広い範囲で緊張を確認する必要もあります。もちろん重症の場合はそれほど簡単に回復しませんが、ハリやお灸で回復が早まることも多く経験します。
  

オイルマッサージの効果は皮下にある結合組織に作用します。筋肉よりも皮膚表面に近い部分にあるので、強い刺激でなくとも充分に効果的です。そのため刺激に弱い方や組織が過敏になっている方に適しています。日本式のマッサージが苦手な方に最適です。当院のオイルマッサージで使用するオイルはドイツ製で、浸透性が高いものです。使用後のべたつき感も少なく、拭き取った後も肌はしっとりして保湿性があります。冬に向かうこれからの季節は肌が乾燥し、スネやふくらはぎなどがガサガサになりやすくなります。そんな方がオイルマッサージをするとすべすべ肌が持続し、しっとり感が長持ちします。オイルマッサージにはそんな副効果もあります。 
 

お灸のイメージは良いとは言えませんが、筋肉のトラブルなどではとても効果が上がることを経験します。お灸の「灸(きゅう)」は「急」や「久」に通じていて、急性の疾患にも慢性の疾患にも対応できます。腰痛の場合でもハリをした後でお灸をすると治療効果が長持ちし、ハリをした後に違和感が残った場合ではそれを解消します。ハリもお灸もツボの上に刺激を加える事は一緒ですが、効果に違いもあります。お灸にはいろいろなやり方があって、ハリの上にモグサを付けて温める灸頭針や、ショウガなどの上にモグサを乗せて使用する方法もあります。米粒やゴマ粒、その半分ほどの大きさを直接肌に乗せて使用する方法は、痛みがある場合に大きな効果があります。イメージの悪いお灸ですが試してみるとモグサの熱の治療効果を実感でき、新たな認識が加わると思います。お灸の効果の具体例を挙げましょう。70代の男性ですが、腰痛で来院されました。慢性的なものなのでマッサージを希望されたのですが、治療当日の朝に起き上がる時に痛みを感じて、なかなか抜けないとの事でした。特に痛む部位はお尻の骨の上で、仙骨と腸骨という骨の境目付近のいわゆる仙腸関節です。マッサージをして筋肉全体を緩めると痛みは良くなりましたが、仙腸関節部分を圧すとまだ痛みがあります。そこでその部位に米粒半分の大きさのお灸をその個所と仙骨と背骨の付け根部分、お尻の真ん中3箇所に5回ずつ行いました。終わった後立ち上がる時には痛みが軽くなっていました。さらに次の日の朝に起き上がる時にも痛みも無く、久しぶりに快適だったと後日話されていました。3日ほどはその状態が継続したそうです。この様にお灸には即効性と効果を維持する力が有ります。
 

 
最近何かと話題の美容鍼ですが、特に美容として取り上げるまでもなく昔から顔や頭に鍼をするのはごく普通の事です。美容効果があると謳っているわけは、鍼をすることで血液循環が良くなったり、コリやむくみが改善して顔がスッキリするためです。健康を取り戻すと血色もよくイキイキとした表情になるのです。
ですから、花粉症や顔のむくみ、頭痛などで来院される方々にも同じ効果が期待できます。
季節的に花粉症が多くなってきていますが、花粉症で良く使用されるツボは以下の通りです。
真っ直ぐ前を見た状態で、瞳の真下のライン上には、
「四白(しはく)」・・下瞼のすぐ下、「巨髎(こりょう)」・・鼻の横の高さ、
また小鼻のすぐ横の「迎香(げいごう)」などは「鼻づまり」のツボです。WHOの正式なツボではありませんが眉毛の間の直ぐ上の「印堂(いんどう)」や、顔の真ん中から頭へ伸びるライン上に髪の生え際の少し上の「上星(じょうせい)」、同じく頭の中心の「百会(ひゃくえ)」も鼻のトラブルに効果があります。
顔面・頭のツボのページも参考にしてください。
顔や頭にあるツボは圧してみて「ツン」と響くところがツボとなります。鍼や灸が効果的な場合もありますが、圧すだけでも緊張がとれたり、鼻の通りが良くなったりします。
もちろん顔面や頭のツボだけでなく、首と頭の付け根付近、両肩甲骨の間や背中の上部は呼吸器系の疾患のツボですので、併せて使用するとより一層の効果を期待できます。

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