疾患別はり・灸・マッサージの方法


大まかに言えば、バネ指は指を動かす靭帯が肥大してそれを包む腱鞘に引っかかってしまうものです。少し動かすと引っかかりが取れて動かしやすくなる比較的軽症のものから、指をつかんで動かしてあげないと伸びない厳しいものまで、状態は様々です。引っかかりの部位を触って肥大化した部位を触知できるものです。
軽症のバネ指は引っかかる部位に針を刺した状態(置鍼といいます)にして、数分後針を抜き、その点にお灸をします。お灸は米粒程度に「もぐさ」を丸め、同じ場所で5回から7回繰り返します。皮膚の上に直接置くやり方です。お灸をした跡が一週間程度残ることもありますが、その後は消えることがほとんどです。
バネ指は指の使い過ぎで起きるため、腱が通っている手首や腕も張っていることがほとんどです。そのため治療に際しては三角筋・上腕の筋肉・前腕の筋肉もハリかマッサージをしてあげると一層効果的です。
軽症の場合はこのような治療で指が比較的早期にスムーズに動くようになることを経験しています。
指をつかんで動かさないと伸びないケースは回復に時間がかかります。治療したケースを例に挙げれば、引っかかる部位に針を刺した状態にして、数分後針を抜き、その点にお灸をするのは同じです。お灸も米粒程度に「もぐさ」を丸め、同じ場所で5回から7回繰り返し、皮膚の上に直接置くやり方をすることもありますが、「もぐさ」を固く糸状にひねるやり方もとります。その場合、お灸の部位は瞬間的に普通のやり方より熱く感じます。これは1回程度にします。腕や手などにもハリやマッサージを行います。最初は2週に1度の治療をしますが、次の治療までの間は自宅で1日に一度自宅でできる簡単なお灸をしていただきます。2か月程で動きは良くなりますが、カクカクといった引っかかり感は続いたままでした。その後は月に1度の割合で同じ治療を繰り返しました。この期間は指を多く使った時には引っかかり感が出るが、比較的スムーズに動かせる状態でした。これが6回過ぎたあたりで違和感がほとんど無くなり、自宅でのお灸も終了となりました。
バネ指の場合は、寒い時や冷たい水仕事、多く使った時などに引っかかりが出てきやすいため、温めるなどの対策をとることも大切です。
注意することとしては、患部を力任せにマッサージすると逆に炎症を起こして組織を硬くさせたり肥大させたりして、悪化させてしまうこともあるので患部を刺激しすぎることは避けなければなりません。慎重に取り扱う必要があります。手術などの治療が必要なケースもあるため、お医者さんの指示に従うことは大切です。